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再生可能エネルギーの規制が大幅に緩和

我が国ではこれまで太陽光や風力、地熱発電などの再生可能エネルギーの普及が、種々の規制に阻まれて、進展できなかった。こうした規制は原子力強力推進と表裏一体であった。政府は330日に規制緩和するための103項目を閣議決定する。内訳は再生可能エネルギー39項目、電力システム改革38項目、省エネルギー26項目で、スピードを重視し、大半は運用の変更や政令の改正で対応できる(日本経済新聞2012324日朝刊)

主な規制・制度改革項目は以下の通り。

太陽光発電:売電施設を工場立地法での適用除外にする。

    敷地の25%を緑地や環境施設にするなどの義務が不要となり、屋上発電が容易になる

小水力発電:河川法の区分を大規模ダム発電とは区別する。

    国土交通省の許認可や煩雑な書類提出が不要になる。

風力発電:風車の審査基準を、建築基本法から電気事業法に変更。

    高層ビル並みの構造審査が不要になる。

地熱発電:自然公園法を見直す。これにより、地熱の有望地域が多い国立・国

定公園での垂直掘りが可能となる。

総体として:電力会社が持つ送電網の情報開示を促進する。このことにより、

事業計画時に接続可能地点や費用・工期などの把握が可能となる。

    

これまで再生可能エネルギー事業は、許認可手続きが煩雑で、見通しが立てにくくリスクが大きかったが、今回の規制緩和により、一気に事業が拡大するものと思われます。

例えば、これまでは太陽光発電施設は工場とみなされ種々の制限があり、賃貸料が安い土地でないと採算が取れなっかったが、規制改革により、工場の屋根にも設置できるようになり、地価の高い大都市でも工場地帯でも発電できるようになるようです。

風力発電ではこれまで設置のための環境影響評価に3年以上が必要でしたが、今後はその手続きを早めるようです。具体的には環境影響評価の項目を絞り込み、標準処理期間を1カ月以内に短縮するなど手続きを簡素化、自然公園内に風力発電設備を設置する際の煩雑なガイドラインを整理、簡素化する、とのことです。国土面積の3割を占める保安林を風力発電の敷地に転用することも可能となるようです。

小水力発電は、これまでは許認可手続きは大水力発電並みであったようですが、これを改め、農業用水を使った出力110キロワット程度の小規模発電も可能となるようです。農業用水などすでに水利権を持つ水路で水車を設置するなどの発電については登録制とする、とのことです。

地熱発電では、自然公園法を見直し、国立・国定公園内で地熱エネルギーを取り出すための垂直掘りを条件付きで認める、とのことです。

バイオマス発電では、木くずなどの発電燃料の価格が輸送費を下回る場合も無価値の廃棄物としては扱わないこととする。廃棄物処理法の規制や事業者の認定を受ける必要がなくなります。

電力システムについては、これまで大手電力会社が独占していた送配電網を再生可能エネルギー業者が利用しやすくするため、接続可能な地点や工期などの情報開示を促すそうです。これまでは電力会社に申請しなければ、事業計画に必要な接続距離や費用がわからず、回答にも長い時間がかかっていたようです。9電力会社の申請書類や運用ルールも統一させるとのこと。

 また省エネについては、自動車など天然ガスの利用拡大に向け、安全規格などを見直す。2020年までにすべての新築建築物・住宅で省エネ基準適合を義務付けるための制度を整備する、とのこと。

日本にもやっと再生可能エネルギーの春がやってくるようです。

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