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2012年7月

エネルギー・環境の選択に関する意見(1)

パブリックコメント募集の期限が8月12日までに延長された。先日のNHKの特集番組でも指摘されていたが、これだけの大きな問題に対してはもっと時間が必要、との指摘にほんのわずか対応したのでしょう。

まだ最終版ではありませんが、とりあえずの私の意見です。

意見の概要(100字以内)

重大事故や発電に伴い生ずる放射性廃棄物処理処分などリスクの余りに大きい原子力発電の利用は避け、利用ゼロを目指す。節電に極力心がけ、再生可能エネルギーの開発や利用に英知を尽くして積極的に取り組む。

 

意見及びその理由(2500字以内)

現代社会では電力は人間生活になくてはならぬものとなっている。このため電力生産は必要だが、原子力発電はゼロを目指す。重大事故や廃棄物処理処分リスクの余りに大きい原子力発電の利用は避けなければならない。また人為による地球の環境変化を防ぐためには、過剰な温暖化ガスの排出は防がなければならない。そのため化石燃料の燃焼による発電は極力少ないのが望ましい。電気をつくることは環境になにがしかの負荷を与えるので、節電に極力心がけ、電力生産に関し再生可能エネルギーの開発に英知を尽くして積極的に取り組むべきである。

電力の地産地消が良い。地熱が使える地域、風力が使える地域、太陽光が利用しやすい地域、潮力が使える地域など、地域毎の特徴を生かした環境負荷の少ない発電方法があるはずである。都市部では表面積が大きい屋根などを利用し太陽光発電を積極的に利用すべきである。また電力の輸送によるロスはかなり大きいので、地産地消が望ましい。発電送電システム分離により、近くの地域同士の間で自由に電力をやり取りできるし、電力を融通し合える。自然エネルギー利用が生物の生命活動の基本である。人間もこの原則から外れてはいけない。

出力の大きい大規模発電方式は、なにかトラブルがあった場合の影響が非常に大きいので、あまり依存しすぎないことが肝要である。

再生可能エネルギー(自然エネルギー)利用技術は、日本の技術力をもってすれば、まだまだ革新技術開発の余地があり、それに伴って新しい産業を興すことができ、新たな雇用も生まれ、社会に活気が齎されるであろう。技術開発にはお金がかかるが、普及に伴いコストは徐々に下がるので、当初は再生可能エネルギーによる電力の買い取りを固定価格で行うことで、企業が積極的に技術開発に投資できるであろう。

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エネルギー・環境の選択肢 追記

政府の「エネルギー・環境会議」が提示した選択肢は3つあり、2030年(今から18年後)の時点で全電力に占める原子力発電の割合を、それぞれ2025%、15%、0%にする、というものです。

ちなみに福島原発事故前2010年の時点では、全電力に対して原子力発電26%、再生可能エネルギー(水力発電を含む)約10%、火力発電 約63%、というものです(政府発表)。また温室効果ガスの削減割合は、2010年時点で1990年比で約0.3%削減(政府発表)とのことです。これは原子力の割合が高まり、火力の割合が減ったことによる削減なのでしょう。

2030年時点での3つのシナリオは以下の通りです。

シナリオ1.原子力2025%シナリオ

  原子力発電の割合が2025%、再生可能エネルギー(水力発電を含む)が約2530%、火力発電が約50%、この時は温室効果ガスの削減割合は1990年比で約25%削減

シナリオ2.原子力15%シナリオ

  原子力発電の割合が15%、再生可能エネルギー(水力発電を含む)が約30%、火力発電が約55%、この時は温室効果ガスの削減割合は1990年比で約23%削減

シナリオ3.原子力0%シナリオ

  原子力発電の割合が0%、再生可能エネルギー(水力発電を含む)が約35%、火力発電が約65%、この時は温室効果ガスの削減割合は1990年比で約23%削減

 ここで特に注意が必要なのは、シナリオ3の場合のみ、我が国の原子力政策が大きく変わり、高速増殖炉もんじゅや再処理工場の廃炉、つまり核燃料サイクル(使用済み核燃料を再処理し、取り出したプルトニウムをまた核燃料として利用する)が廃止となる、ということです。このことは大きくは取り上げられていませんが、重要なことです。高速増殖炉は危険な液体ナトリウムを冷却材に用いますし、何より危険な大量のプルトニウムを核燃料として燃やします。また再処理工場は通常運転時にも大量の放射性物質を環境に放出します。シナリオ1とシナリオ2の場合は現在の原子力政策(核燃料サイクル)がそのまま継続されるので、高速増殖炉もんじゅや再処理工場はそのまま運転が継続されます。シナリオ3の選択こそが、リスクを減らし、放射能による環境汚染を防ぐ唯一の手立てなのでしょう。

シナリオ3で火力発電の割合が約65%と2010年時点での約63%より多少大きくなっても、温室効果ガスの削減割合は1990年比で約23%削減(2010年時点では1990年比で約0.3%削減)となるのは、火力発電のエネルギー効率が高まり、より少ない石炭や石油・天然ガスの燃焼でより大きな電力を得ることができるからなのでしょうか。天然ガスの割合を増やすことも視野に入れているのでしょう。

 シナリオ3で、2030年時点で再生可能エネルギー(水力発電を含む)の割合が約35%となっていますが、これは将来の技術革新により、さらに増やすことも可能なのでしょう。この場合には新エネルギー開発のための新たな産業を興し雇用も増やせる可能性があります。

 

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エネルギー・環境の選択肢

政府の「エネルギー・環境会議」は、エネルギー・環境戦略の見直しを行っており、国民の意見(パブリックコメント)を731日まで募集中です。皆でこぞって意見を提出しましょう。これだけの反対があるなかでいとも簡単に大飯原発が再稼働されてしまいました。権力の力は大きい。ならば国が決めたルールに従って、正論を述べ、言うべきことは言って、正々堂々と国に対峙しようではありませんか。それが民主主義というものなのでしょう。「犬の遠吠え」では何も変えることはできません。

 

パブリックコメントは↓

http://www.sentakushi.go.jp/

 

エネルギー・環境の選択肢に関する国民的議論の進め方について↓

http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120705/20120705.pdf

 

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